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コラム:5/11からスタート!茨城県の不法就労の通報に対する報奨金制度

2026年5月11日から茨城県では、不法就労の通報に対し報奨金を支払う制度を導入しました。通報の対象は、違法に働いている外国人本人ではなく、彼らを不法に雇用している事業者やブローカーです。 つまり、働かせている側を取り締まるための通報制度となっています。通報は県のHP(いばらき電子申請・届出サービス)で受け付けており、摘発につながった場合は1万円の報奨金が支払われる仕組みです。

なぜ茨城県で!?

法務省の発表によると、茨城県は日本全国で不法就労の摘発人数が最も多く、2位の千葉県の2倍以上に上ります。また職種別に見ると農業従事者が多く、県内の不法就労の7割以上を占めているのが現状です。

導入後の制度の評判は?

制度開始から10日余りが経過しましたが、ニュース等では今のところ目立った広がりは見られないと報じられています。背景には、地域という狭いコミュニティの中で身元がばれてトラブルになるリスクがあり、「1万円の報奨金では割に合わない」という見方などがあるようです。

農業における「通年雇用」の壁

農家は一年を通して仕事があるわけではありません。 それに対し、農業分野で働ける在留資格である「技能実習」や「特定技能」は、通年での雇用が原則です。

そのため、一年を通して雇用を維持することが難しいという声も少なくありません。

繁忙期だけ人手を確保したいというニーズと、在留資格の制度趣旨がマッチしていないために、やむを得ず不法就労に手を出してしまう現状があるのかもしれません。

専門家からのアドバイス

「特定技能」は原則として直接雇用ですが、農業・漁業分野においては時期によって仕事量が変動する実態を考慮し、例外的に派遣形態での雇用が認められています。

通年雇用が難しい場合は、以下の方法で特定技能外国人を雇用することができます。

① 派遣形態での雇用: 人材派遣会社と外国人労働者が雇用契約を結び、派遣会社が「農家A」→「農家B」→「農家C」と派遣先を変えながら就労させるパターン。

② 転職を通じた雇用 農家と特定技能外国人が直接雇用契約を結び、仕事がなくなるタイミングで「農家A」から「農家B」へと転職を繰り返すパターン。

※注意点:特定技能は指定された分野(この場合は農業)でのみ就労が可能です。他の分野の技能試験に合格している場合、在留資格変更許可申請を行えば閑散期に農業以外の分野で働くことも可能です。

通常、直接雇用(②のケース)で就労先が変更になる場合は、転職の都度、入管へ在留資格の変更許可申請等を行わなければなりません。 しかし、①の派遣形態であれば、雇用元である人材派遣会社が変わらないため、派遣先(農家)を変えても在留資格の変更手続きは不要です。派遣される農家の数に制限はなく、通算5年間日本で働くことができます。 さらに、「特定技能2号」の試験に合格して要件を満たせば、在留期間の上限がなくなり、ご家族を母国から呼ぶことも可能になります。

この記事が、外国人雇用を検討されている皆様の参考になれば幸いです。

行政書士あかつき国際法務事務所では、外国人の適正な雇用に関するご支援を行っています。

外国人雇用に不安がある方、特定技能の活用などについて知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

出典:茨城県HP「不法就労に関する情報の通報について」 https://www.pref.ibaraki.jp/soshiki/shokorodo/rosei/tsuho.html

出典:法務省HP「令和6年における入管法違反事件について」 https://www.moj.go.jp/isa/content/001434960.pdf

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